そもそも簿記とは!?
あなたは「決算書」って聞いたことありますか?
そうです。
企業の財産がいくらあるのか?
企業の利益はどれくらい出たのか?
といった一定時期及び期間における企業活動の「結果」を示すものが決算書です。
つまり、日々の企業活動の集積が「決算書」なのです。
そして、その日々の企業活動を数字に置き換える技術が「簿記」なのです。
簿記には単式簿記と複式簿記がある
単式簿記とは簡単に言うと家計簿を作るイメージです。
一方で、複式簿記は家計簿のほかに資産リストと借金リストも作るイメージです。
単式簿記
単式簿記は、取引を1つの視点に絞って記載する方法です。
例1:7月6日に家賃を100,000円、現金で支払った場合
家賃 100,000円 7月6日の支出欄に記入
例2:8月6日に商品を300,000円売り上げて現金を受け取った場合
売上 300,000円 8月6日の収入欄に記入
そして、収入欄の合計から支出欄の合計を引けば、いくら残高があるのかわかる仕組みです。
これは家計簿感覚なので、簿記のスキルがない人にでも出来るかと思います。
しかし、単式簿記の場合、財産の状態がどうなっているかはわかりません。つまり、上の例でいうと、家賃が支払われた結果、現金が100,000円減ったことが記載されていません。また、借金で1,000,000円現金を受け取った場合も収入に計上されるので、現金の残高が多いように見えても、その内容はほとんど借金だったということがあるわけです。これを解消するためには、財産や借金の状況も反映できる技術が必要になります。それが複式簿記です。
複式簿記
複式簿記は、取引を複数の視点で記載する方法です。
先程と同じ例でみてみましょう。
例1:7月6日に家賃を100,000円、現金で支払った場合
7月6日 家賃 100,000円 現金 100,000円
例2:8月6日に商品を300,000円売り上げて現金を受け取った場合
8月6日 現金 100,000円 売上 300,000円
「家賃」と「現金」というように複数の科目で記帳されていますね?
これが複式簿記の記帳方法です。簿記は勘定項目と仕訳によって、お金の流れを把握することです。例1では、右側に「現金」とあり、例2では、左側に「現金」があります。これは、勘定項目と仕訳のルールによって右と左に振り分けた結果です。また、複式簿記の左側を「借方(かりかた)」、右側を「貸方(かしかた)」と呼びます。
ここで、簿記を知るうえで、基本的な構成要素について紹介します。
簿記は資産、負債、収益、費用、純資産(資本)の5つのグループで成り立っています。各グループにはいろいろな勘定科目があり、それぞれの勘定項目を仕訳します。
仕訳のルールは次の8つです。
・資産が増えたときは借方(左側)に記入
・資産が減ったときは貸方(右側)に記入
・負債が増えたときは貸方(右側)に記入
・負債が減ったときは借方(左側)に記入
・純資産(資本)が増えたときは貸方(右側)に記入
・純資産(資本)が減ったときは借方(左側)に記入
・費用が生じたときは借方(左側)に記入
・収益が生じたときは貸方(右側)に記入
もう一度、上記の例で説明すると、例1の家賃は費用にあたるので、家賃100,000円は借方に記入し、支払った現金は貸方に現金100,000円と記入します。
複式簿記で「節税」ができる!?
平成26年1月1日から、全ての個人事業者に記帳義務が課されました。
どうせ記帳するなら、この際、青色申告で節税しませんか?
白色申告の場合、青色申告特別控除(65万円)を受けられないということだけで、所得税、住民税、国民健康保険を合わせると、最大約39万円も損します。
また、家族事務員に給料を支給していても、経費で落とせません。
ただ、青色申告で節税するためには帳簿を「複式簿記」で記帳する必要があります。
多くの場合、青色申告による節税額+節保険額で税理士費用を賄うことができます。
めんどうな記帳や税務申告はすべて税理士に任せて、今年から 青色申告にしませんか?